レッスン
1. 重心たいそう®︎
二足歩行の人間にとって足裏の安定は身体を支えるためにとても重要です。
立った姿勢で足裏を意識し、4種8方向に動く関節を6つの動きで全身がスムーズに動けるようにします。
目的
身体の仕組みに沿って足裏の重心を中心に戻す体操。
立った姿勢で4種8方向に動く関節を6つの動きでスムーズに動くようにします。
状態が整うと
足裏の安定感が分かるようになり姿勢よく立つことができます。
身体が軽くなる。楽に歩けるようになります。
ポイント
・動いた時の気持ち良さは人により異なります。
・自分の気持ち良さに合わせて動きます
・その日の体調に合わせて行いましょう
・頑張り過ぎすぎないこと
状態が良くなる訳
身体のズレた重心を、元の中心に戻すことで足裏が整います。
6つの動きで縮んで硬くなっていた関節等がほぐれ、全身が整ってきます。
生活への取入れ
1日10分ほどの隙間の時間に、いつでもどこでも簡単にできます。
毎日の健康管理に最適な体操です。
2. 体軸呼吸法
呼吸は本来私たちに備わっている生命活動エネルギーです。リラックスする呼吸を気持ちよく行うことで【こころ】が安定し、
体幹筋をつける呼吸トレーニングを行うことで体の【軸】ができ、ブレない【自分軸】と同時に美しい【姿勢】が手に入ります。
目的
私たちの呼吸、それは全身運動とも言われるほど大切なことです。息を吸う、吐くの幅が大きいほど良いとされます。
この体操では、リラックスしたいときの呼吸や体幹をつくる呼吸を練習します。
状態が整うと
呼吸が整うと、心が安定し身体の軸が整います。
そして何事にもブレない自分軸ができ、美しい姿勢が手にはいります。
ポイント
・頑張らないこと
・たくさん吸うとか吐くとか欲張らないこと
・身体の力を抜いてリラックスすること
・唇に力を入れないこと
・息を吸ったり吐いたりした時の身体の動きを感じましょう
状態が良くなる訳
身体の隅々まで酸素を行き渡らせることで、血液の流れを良くします。
呼吸を深くすることで体内の筋肉がほぐれ、内臓の動きが良くなります。
生活への取入れ
疲れたときや緊張するときに、ゆっくりと深く呼吸をすると落ち着くことができます。
腰痛のある方などは呼吸法で体内の筋肉をつけることにより、痛みを軽減する
ことができます。
毎日、すき間時間やお休み前に取り入れてみましょう。
3. 自重ストレッチング
呼吸に合わせて自身の体重を上手く使いながら、無理なく動いてストレッチします。筋肉の緊張を取り除くことに集中し身体を
整えていきます。また体幹軸を作るトレーニングを行うことで、身体の歪みを再現させない筋肉作りにも取り組んでいます。
目的
自分の体重(自重)を使い、呼吸に合わせて脱力することで、重力に身をゆだねながら関節を動かし、筋肉を伸張させてほぐすストレッチ体操です。身体の柔軟性を高めることができます。
状態が整うと
身体の柔軟性が高まり、動きが制限されることなく、広い関節可動域を得ることができます。転んだり、つまずいたりしにくくなります。
ポイント
・呼吸を止めない
・反動をつけない
・無理をしない
・ストレッチしている筋肉を意識する。
・頑張らない、やりすぎないこと
状態が良くなる訳
筋は関節を通して骨にくっつています。筋が伸び縮むすることで骨が動かされ、腕や膝を曲げることができます。筋の柔軟性に偏り(かたより)ができて、硬くなった筋は身体の動きを制限してしまいます。そこで息を吐きながら無理なくストレッチングすることで、筋の柔軟性を回復させ、関節の可動域を広げていきます。柔軟性に偏りがなくなると身体がスムーズに動くようになります。
生活への取入れ
呼吸に合わせて膝裏を伸ばしたり、開脚したり、毎日少しずつ続けることで柔軟性がどんどん高まっていきます。継続は力なり!です。
4. 産前産後コンディショニング
女性にとって人生最大のイベントである出産、それを機に良くも悪くも女性の身体は大きく変化します。そして、その後の人生にも大きな影響を与えます。育児や子育てを含め、自分の人生を心豊かに生き抜くために、一番大切な時期に身心を労わり整えることができます。
マタニティ:妊娠中のトラブル解消、安産力を高め、体力増進に安心して行えるセルフメンテナンス。自身の体の感覚に素直に従い、欲張らず、頑張り過ぎずに快適感覚を求めて動きます。何よりも心地よさを手掛かりに行うバランス操体はとても気持ちの良いものです。
産後ケア :産後3週間を過ぎた頃から、シェイプしながら体調、体型の回復を目指します。重心の位置の捉え方、疲れにくい立ち方、正しい歩き方、呼吸法などで骨盤を整え、骨盤底筋群を引き締めます。
目的
妊娠中のコンディショニング
身体の重心を安定させ、リラックスできる呼吸を学び、臀筋や股関節周りの筋肉をつけます。
また、安産力を高める呼吸の仕方を習得します。
出産後のコンディショニング
産後の重心の位置を定め、子宮と骨盤を回復させる動きや体軸呼吸法で、体型の回復、美しい姿勢を取り戻します。
状態が整うと
妊娠中も出産後も疲れにくく、身体も動きやすくなり、快適に過ごせるようになります。
重心が安定し、立つ、歩くが苦にならなくなります。また肩こりや腰痛が軽減できます。
ポイント
・その日の体調に合わせて行うこと。
・呼吸を止めないこと。
・動かしているところ(部位)を意識すること。
・赤ちゃんと一緒に動いているという感覚を持つこと。
・頑張りすぎず、欲張らずに行うこと。
状態が良くなる訳
お腹に赤ちゃんがいると重心が普段と違う位置になります。
重心を安定させることに意識を向けると産前産後ともに疲れにくくなります。
重心の安定は大きく身体に影響を与えます。
生活への取入れ
特に歩くことを意識し、お買い物や散歩にでかけるようにしましょう。育児で疲れたときなどにリラックスできる呼吸をすると心身ともに落ちつきます。
また、腕や脇の下、肩回りをほぐすと母乳がよく出るようになり、乳腺炎にもなりにくいので、しっかり動かすといいでしょう。
5. 二軸ウォーク
二軸とは、真ん中ではなく身体の両サイドに軸を置き、重心を左右に移動しながら歩くウオーキングです。
例えば、右肩、右腕、右脚、あるいは左肩、左腕、左脚のように軸が入れ替わりながら動きます。
基本は、脚を落とし込んだところに自分の身体が乗ってくるということ、脚の上に身体が乗り込む感覚で歩く、歩き方が二軸ウオークです。
脚の上に上手く乗り込めないという人は、着地時に足の小指側に体重を押せる癖がある、下肢の外側の筋肉ばかり使う癖がある、お尻の筋肉が弱く上手く使えずに歩いているのかもしれません。
このように自分自身の歩行中の癖や弱点にまずは気づくことが重要です。
身体は全身連動して動いています。特にトラブルがない場合でもバランス良く身体を動かせるように柔軟性を図っておくことで身体を効率よく動かせるようになります。
その準備が、柔軟に腰を立て、膝を緩めて左右(脚に)の軸に交互に重心を移動しながら歩くことに繋がります。結果的に足首や膝、股関節への負担が減り、疲れにくく楽に歩けるようになります。
目的
骨盤や股関節を微調整し、痛みや違和感なく自分の脚で一生、歩ける身体づくりを目的とします。
状態が整うと
足首や膝、股関節への負担が減り、疲れにくく楽に歩けるようになります。
ポイント
・身体の両サイドに軸を置き、重心を左右に移動しながら歩きます。
・膝と足指先が同じ方向になるようにします
・膝を伸ばしすぎないこと
状態が良くなる訳
脚を落とし込んだところに自分の身体が乗ってくることで重心が安定し、腰を立てやすく膝が緩みやすくなります。左右の軸に重心がスムーズに移動でき、効率よく動けるようになります。
生活への取入れ
歩くという動作は全身運動です。外出する時など、できるだけ歩くことを心がけましょう。気分も身体もスッキリします。
6. 美ウォーク
機能的に身体を使って歩くためのウオーキングです。
美しい姿勢で颯爽と歩きたい!そんなことを思われたことはないでしょうか。まず美しい姿勢をつくるには身体の機能を知り、動かし使えるようになることです。
例えば、胸骨の柔軟性、関節の動きの柔軟性、力の抜き方、立った時の足裏の重心の位置、膝や股関節の位置などを意識して立ってみましょう。
美しく立てる=美しい姿勢、それは内臓の位置までも整えてくれます。
美しい姿勢が作れるようになったら、次に颯爽と歩くためには、全身の関節や筋肉など身体の機能を使えるということが重要になります。身体の機能を使って正しく歩くことは全身を整えていくことにも繋がります。
歩くときに力みのない動き、姿勢を作っていける美ウオークは見た目にも美しく、カッコイイものです。歩くという動作は全身運動であるということを念頭に置いて歩いてみましょう。
何より、日常の中で歩くことを習慣にすれば一番のトレーニング法になります。
目的
身体を歪ませず、颯爽と歩きながら全身を整えることを目的とします。
状態が整うと
全身の機能を使って歩くため、美しい姿勢になり、結果的に内臓の位置も整ってきます。
ポイント
・足裏の重心の位置を整える
・力を抜き、自然体で立つ
・脚だけではなく、全身に意識を向ける
状態が良くなる訳
胸骨の柔軟性、骨盤の動き、股関節で床を捉える感覚など、機能的に全身を使うことで柔軟に身体を使うことができるようになります。
生活への取入れ
今述べてきたことを意識して、歩くことは日常の中でのトレーニング法。習慣化されると身体も整い、颯爽と歩けるようになります。